震災対策室のメンバー、大黒です。こんにちは。
これまで行政政策学類は、地域とともにある学類、地域の課題に具体的に取り組む学類を標榜してきました。甚大な被害地域となった福島県内にある大学、学類として、今回の震災と原発事故がもたらした甚大な被害と、いまだ見通せない今後の生活への不安にどう取り組んでいくのか、私たちは、目が眩むほどの大きな課題を抱えることになりました。
今後、少しずつではありますが、着実に取り組んでいかなければ…身が引き締まる思いでいます。
しかし、これまでの僕たちの姿勢、地域とともにある学類、地域の課題に具体的に取り組む学類という姿勢はこれからも変わりません!!
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先日、「地域とともにある学類」を象徴的に表している写真が取れました!
ガソリン調達の現場写真です。
震災対策室が発足して以来のメンバーである千葉悦子先生が写っていますね。
「えっ、どこに?」
って思った人は、行政政策学類、そして、千葉ちゃんのすごいところをまだ実感していないようですね(怒)。
千葉先生はこれまで、社会教育、そして学習活動を通じた地域のエンパワーメントの研究者として、常に地域の現場で活動されてきた方ですが、震災の現場においても、いつもと変わらず、地域に溶け込んでいるのです!この時も、ガソリン(というか、ガソリンを買うことが許されるための整理券)にたどりつくための長い長い道のり(3時間)の途中で、たまたま隣り合わせた人たちとの井戸端会議の最中でした。
この会議では、地震の凄さや被害の甚大さ、そして放射能に対する不安はもちろんのこと、ガソリン調達の失敗談やその裏技について、そして、東京中心になりがちな報道内容や「直ちに健康被害には結びつかない」という表現に対する疑念、さらには、家で飼っている「メダカ」の水交換をどうすべきかという悩みまで、あらゆることが話し合われました!
今回の事態が、まさに生活の細部、すみずみにまで影響を及ぼしているという現実が、良くわかります。
私たち震災対策室のメンバー8人にとっては、今回が、震災後初めてのガソリン(というか、ガソリンを買わせていただくための整理券)調達のための具体的行動でしたが、すでにガソリン調達の苦難を経験済みで慣れている人たちは、椅子や毛布、ラジオ持参で並んでいましたし、たまたま出会った私たちのような周囲の人たちに、椅子を譲ったり、バナナを差し入れたりしていました。生活の苦労をともにする人たち同士(同志?)の気遣いです。
その列の中には、南相馬から福島市に避難してきているご夫婦もおり、その方は率先して、持参したお茶などを周りの方々にふるまっていました。「本当は逆じゃなきゃいけないのにねえ」、と言いながら、会話がさらに深まっていきました。
「地域とともにある大学」、の出発点がここにあることを実感した3時間でした。
つまり…「地域に溶け込む行政政策学類」とは、まさにこの写真のことです!
地域のおじさんおばさんの中で、どれが千葉ちゃんか良くわからない、見分けることができないほど馴染んでいる=溶け込んでいるというのも、仕方のないことでしたね。
みなさん、怒ったりしてすいませんでした。
あ、そうだ(追伸)、垣見さんはもうすぐ登場するはずです!